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(updated: '10/04/06)

 

 

この身は泡沫のごとくであると知り、かげろうのようなはかない本性のものであると、さとったならば、悪魔の花の矢を断ち切って、死王に見られないところへ行くであろう。

「ダンマパダ」ブッダ

 

私が仏教の教えに真剣に興味を持ったのは、おばに誘われていったスリランカ旅行がきっかけ。最初は仏教遺跡を訪ねる・・・なんて辛気くさいツアーなんだ・・と内心思っていたのが、日本に帰ってきたら大のお釈迦様ファンになっておりました。
現地でガイド役をかってでてくれた、お坊さまがとても日本が大好きで、比叡山や成田山に留学していらして、日本語で仏教の聖地とお釈様の教えがいかにしてスリランカにひろまったかというエピソードを教えてもらったことがよかったのです。彼は大学でも講座をもっているような高名な先生でもあり、期せずして仏教哲学の集中講座を取ったようなものでした。
またスリランカの人びとの素朴な優しさ、インド洋の波の響き・・・、エキゾチックな街の風景、旅の思い出と混然一体となって、身も心もすっかり正しい仏教徒になったのでした。

お釈迦様の教えは、よく本など読んでみると非常に力強く逞しい思想です。日本にいると、なんかウソっぽいなぁ・・と思ってしまう仏教ですが、スリランカでは仏教僧は妻帯しませんし、ご飯も朝の一食しか食べません。もちろんお酒もタバコも禁止です。
お坊様さまは、みなに尊敬されていて慕われるリーダーです。村で人が亡くなると、御葬式はみんなの持ち寄りで開かれてお金は日本みたいに掛かりません。お坊様へのお礼は、村の有力者のお持てなしと少々の心ずけだけです。あの国は日本にくらべれば経済的には貧しいのですが、日本が失ってしまった正しいものが今も残っているのです。